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診療所コラム

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診療所コラム<診療所の組織力強化について>

【医業収益向上につながる院内組織力の強化】
~患者さんに支持される院内活動、組織力強化 = 収益向上~

 

医療機関(診療所)の収益向上を考えた場合、広報によって地域への認知度を高めるという宣伝・広告に注目されやすいものです。
しかし、これらも重要ですが、ともすればこの方向のみに目を奪われがちです。つまり「広告宣伝やWEBによる認知活動にコストをかければ収益は上がっていくだろう」と思ってしまうことです。
これは一面では正しいのですが、それ以上に重要なことは、院内において、患者さんから支持される仕事の仕方、対応の仕方を強化することです。患者さんは広告、ネット上の診療内容を見て来院するかもしれませんが、それを継続的にかかりつけ医のファンにするのは、院内スタッフの対応力にかかっています。だからこそ、院内の組織力の強化の方こそ大切なのです。こうした組織力をベースにしたスタッフの対応が欠けていると、いくら患者さんが来院してもファンにならず収益性が上がりません。つまり、組織力に注目しないと収益は良くならないのです。

 

仮に、院長をはじめ勤務医師がいくら優れた「腕」を持っていたとしても、それを患者さんに広めていくのは、看護師や医療事務などのスタッフの努力が欠かせません。例えば院長および勤務医師の「腕」が100点と患者さんが認識したとしましょう。満点です。けれどもスタッフの対応や印象が悪かったならば、せっかくの100点が台無しになってしまいます。

 

実際に、そのような患者さんの声を聞くことも少なくありません。「ここは院長の腕は良いけど、他の人はちょっとねえ~」。
このような患者さんは何かあると他院へ逃げてしまうこともあります。実は、患者さんの行動はこのように些細なことで大きく変化してしまい、元に取り返すのは逆に難しくなってきています。
それだけ収益に大きなムラが生まれてしまうのです。今後の医療機関の経営を考えると、このような取りこぼし(取り逃がし)的患者さんの動きが非常に大切となってくるでしょう。そして、一人ひとりの患者さんの口コミが大きなうねりを作り、地域に広まっていきます。これが逆にマイナスの口コミだったら…と考えると怖いものです。

 

サービス業界(医療機関もサービス業の一つと言われています)では、「100-1=0」という公式があります。
これは何か一つでも悪い点数をつけられると、他の優れた点が隠されてしまい、結局悪い点だけがクローズアップされ、零点(ゼロ)になってしまうというものです。お客さんは不愉快になった悪い点は印象強くよく覚えていますが、良い点は簡単に忘れてしまうものです。これでは、いくら広告にコストをかけても、スタッフの動きや患者さんに対する対応力が悪ければ収益はダウンします。そして、こんな状態の診療所は意外と多いのです。
みなさんのスタッフの動きはどうでしょうか?そして院内組織力はどうでしょうか?一度考えてみることをお勧めします。

 

弊社では、近年医療機関の院内組織力の調査・診断を行ってきました。その中には収益性が高く強い組織力が備わっている診療所もあれば、逆に組織力が停滞し、スタッフは離職し、忙しいけれども収益が上っていない診療所もあります。
組織力が停滞している診療所の院長は、決して技術の腕が悪い訳ではありません。
いや、むしろ良い腕の医師の方が多いかもしれません。でも「収益とは組織力」であるという認識がないため、自分がガムシャラに頑張って収益を上げようととても努力しています。しかし、スタッフの方がそれに着いていけず醒めてしまって意欲が無かったり、スタッフ同士が感情的になって雰囲気があまり良くない場合が見られました。
このようなピリピリとした雰囲気、やる気ない雰囲気はすぐに患者さんに敏感に伝わります。そして患者さんを逃がすのです。
今一度、収益は組織力(院内組織力、簡単に言うと院内チームの良し悪し)で大きく左右されることを認識してほしいと思います。

 

【理念、方針、ビジョンが組織力の第一のカギ】
そのためには、経営者としての「経営理念」「診療方針」といったビジョンを明確に持ち、スタッフに浸透させ、仕事を行う仕組みを作る事です。
私たちの調査・診断の結果、やはり収益の良い医療機関は、この「理念、方針、ビジョン」がみんなに理解され、それに向かって一致団結するような気風が備わっていました。
医療機関と言えども、経営して収益を上げていく必要があります。その経営の根底には経営者のビジョンがなければいけません。
これからの経営には、利益又は節税のみ重視の数字を追い求める経営だけではなく、ともに働く仲間が幸せになるという思いが必要です。適切な医療技術の提供によって適正な報酬が得られて、生まれる利益から働く仲間や患者さんへ還元される好循環のサイクルが収益へと繋がっていきます。

 

①目標の共有化を図る
各自が全体を忘れて目標を持って仕事をしても組織力には結び付きません。各自のやりたいこと、課題や目標があるのは大切ですが、それが組織の方向性に合致していないと組織力にはならないのです。目標を全体で共有化し、ビジョンに合わせ同じ方向に向かって行動することが不可欠です。
人間はお互いにじっくりと言葉でのコミュニケ-ションを取らないと、相手の考えは理解できないものです。したがって、「経営理念」「診療方針」を話し合うミーティングの機会を作る必要があります。
それに沿って各自の目標や課題はどんなものなのか?それを全員で共有できれば意識の共有も図れるようになり、チームプレイが格段に高まります。

 

すなわち組織力の強化が期待できるのです。昔から「あうんの呼吸」と言われて来ましたが、スタッフ同士がこのレベルまで来たらかなり組織力は強いと判断できるでしょう。
その第一ステップが理念、方針に基づく「思いの共有化」です。
ミーティングを開き、共有化するようコミュニケーションを取りましょう。但し、ミーティングは悪者探しの場ではなく、診療所を良くしていくための課題発見の場にして頂くことが大切です。一度開いて終わりではなく、定期的にミーティングを行い、軌道修正も必要です。

 

②理念とは
理念とは、事業を行うに当たって「基本的価値観+目的意識」を持ち、経営者の「何のために私たちは集まって仕事をするのか」を分かるようにしたものです。もう少し細分化すると、ミッション(使 命」ビジョン(志)バリュー(価値観)などの観点から表したものが理念です。

 

具体的な作成内容の注意点としては、
・取引先等、診療所の利害関係者から共感される内容であるか
・目先の利益のみではなく、社会や地域などの貢献という大きな大義があるか
・スタッフへの思いが含まれているか
・患者さんへの思いが含まれているか
・経営者の思いや哲学が入っているか、などがあります。

 

【組織力強化の役割】
理念により意識の共有ができるようになると、次は組織そのものを運営する実行力のマネジメントも必要です。
医療も事業である以上、ボランティアではなく、経営&マネジメントが存在します。簡単に言うと、「儲かる仕組み」です。
この仕組みが作られ、実行されることが収益となります。院長やスタッフの役割分担や能力の向上と各人の力の結集が重要です。これが組織力強化の役割です。各自は何を担うのか?ということです。スタッフが院長の方針や理念を理解した上で能力を発揮し、院長が、各自の能力を発揮出来る仕組みを作り、組織でチームワーク良く診療することです。

 

・院長(経営者)→社会貢献が求められています。スタッフの人生などを背負っていることを自覚して自分以外の人の幸せを考え、実行する責任を背負っています。スタッフの能力を最大限に発揮させる体制を作って収益向上を図ります。それによって収益がまた、患者さんやスタッフに還元され、関連する人たちに良い結果を与えていきます。

 

・スタッフ→各自には様々な能力があります。過去の経験値や資格、コミュニケーション力や洞察力、事務能力等。診療所経営においてコメディカルから事務や設備、または雑用等まで、多種多様な仕事があります。スタッフは、院長の理念や方針に乗っ取って、各個人がその業務や分担部所で最大限の能力を発揮する役割を担っています。

 

今までは、診療所を開業し、人を集めれば組織ができて、なんとなく動いてそれほど悪い状態にならず患者さんも集まってうまく経営できてきたというのが本音かもしれません。けれども医療費抑制の時代に、これからは淘汰の時代がスタートします。
組織力を高めてみんなが患者さんや地域や社会のニーズ(要望)に目を向け、本気になってそれに応えていかなければ生き残っていけない時代がやってきました。

 

そのために必要なのが組織力の強化なのです。その第一が理念、方針による目指すベクトルを一致させるということでした。しかし、組織力はそれだけではなく、実行するマネジメントも多岐に渡ります。私たちの調査・診断を基に、強い組織力を作るためのアドバイスをこれからもお伝えしていきたいと考えています。