経営資源とは、企業や団体の成長を支える、いわゆる「人」「物」「金」、そして「情報」を総称したものとして使われていました。「人」は人材のことを指し、「物」は製品や設備などを、「金」は資金のことを指す。従来はこれら3つを経営資源の中核として捉えられることが多かったが、知識社会の進展に伴い、知的財産が重要視されるようになってきている。また、この要素は医療機関でも同様な事が下記からおわかりいただけると思います。
「人⇒医療事務・看護師・検査技師等入退職、教育等」「物⇒医療機器・医薬品・医療材料・医療備品の購入」「金⇒運転資金・借入及び返済・人件費支払等」「情報⇒診療報酬改定・介護報酬改定・医療法改正等の法律改正等」となります。
また、弊社では別な視点=「診療所経営に必要な9つの柱」として、下記「9つの柱」をセミナーで紹介させて頂いています。
❶医療介護行政対応⇒医療・介護行政の改定内容の把握
❷自院の現状分析⇒5つの切り口の診療所の現状分析
❸増患者対策⇒患者さんを増やしていくための手立ての検討
❹人事・労務問題⇒自院を守るための規則整備
❺中期経営計画⇒目標・実績の管理・資金繰り
❻医療連携⇒病診連携及び疾患別連携
❼在宅医療連携⇒在宅医療の展開方法
❽個別相談⇒職員トラブル・競合医院対策
❾その他⇒医療法人設立・事業拡大
となります。比べてみますと、「9つの柱」と共通する「経営資源」は「人⇒❹❽」、「物⇒❺」、「金⇒❺」、「情報⇒❶」と全て入り、企業も医療機関も重要な点は何ら変わりないのです。また、外れた❷自院の現状分析、❸増患者対策、❻医療連携、❼在宅医療連、❾その他は、企業で言うと、❷店舗の現状分析⇒客単価・マーケティング等、❸来店客動員という事で、企業も医療機関もそんなにかけ離れてはいないことがわかります。
つまり、現在の診療所経営は企業同様に、上記の「9つの柱」を取り入れていく必要があります。次回以降に「9つの柱」の詳細を解説してゆきたいと思います。